同じお月様を見上げている人たち

海外の服飾文化

※こちらの記事は2021年9月に他媒体に掲載したものの改訂版となります。

こんにちは。宮寺理美です。
2021年の中秋の名月は9月22日でした。
このちょっと前、
中国出身の友達、ナナちゃんと一緒に、漢服を着て遊びました。
特に打ち合わせはしてなかったのですが、
結局、2人して「中秋めっちゃエンジョイしてるぜ」って感じの準備をしていました。笑


以前はナナちゃんに漢服を借りていたのですが、
実はこの前、自分で漢服を購入しました。
でもちょっとぶかぶかです。サイズ間違えました。笑
異国の服を通販で買うのはサイズ感が難しい…!

私もナナちゃんも「明制漢服」と呼ばれている種類の漢服です。
(明の時代の漢服を再現した漢服)

中国のSNS、微博(Weibo)を見ていると、
中秋節が近付くと、ウサギと金木犀を見かけるようになります。

私が髪につけているのは、
以前ナナちゃんがプレゼントしてくれた「纏花(てんか)」です。
細いワイヤーなどで作った枠に、糸をくるくる巻きつけて作ります。

ウサギは月の女神である嫦娥(じょうが)の化身だとも、お供だとも言われているそうです。
古代中国では、月には桂(金木犀)の巨木が生えていると信じられていたのだとか。
「酉陽雑俎(ゆうようざっそ)」という唐代の随筆によると、
桂の木を伐り続ける呉剛という人物がいたとも信じられていたそうです。
月は不老不死や永遠と縁が深い存在だったようですね。

該当のお話は掲載されていないのですが、酉陽雑俎は青空文庫でも読むことができます。

中国怪奇小説集 (岡本 綺堂)
第三の男は語る。「唐(とう)代は詩文ともに最も隆昌をきわめ、支那においては空前絶後ともいうべき時代でありますから、小説伝奇その他の文学に関する有名の著作も甚だ多く、なにを紹介してよろしいか頗(すこぶ…

日本語訳の書籍も出ていたようなのですが、
残念ながら現在ではあまり流通していないようです。
読んでみたかったなぁ。

月餅もナナちゃんが用意してくれました。
私はお団子と、あんこも炊いてみたのですが、
ナナちゃんにとっては甘すぎたみたいです…笑
日本のお菓子は中国の方に「甘すぎて食べられない」ってよく言われる事を、
すっかり失念していました…笑

最近の中国では、中秋節が近付くと、
月餅マーケティングでECサイトも異様に盛り上がっているし、笑
若い人も結構ノリノリな印象です。
中秋節は家族団欒のイベントのイメージも強いのですが、
私の周辺は、家族団欒は月餅より優先順位が低そう、、笑

日本では、中国ほどは中秋節が盛り上がらないな…
って私は思っているのですが、
なんとな~く空を見上げて、
「あ、月きれいだな~」
って感じる人は多いんじゃないかな、と思います。
「どうせ同じような事してるんだから、仲良くすればいいのにね」
って内心ずっとずっと思っているのですが、
中秋節は余計にこの思いが強くなります。

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