着物

大正浪漫譚

【大正浪漫譚】冷たい雨とベルベットコート ー 明治が生んだ和装コート

「あ~、やっぱり降っちゃったか…」お気に入りの喫茶店に久しぶりに一緒に行こう、と夫と約束したのは一昨日のこと。その時に天気予報を確認しなかった私の手落ちだ。外ではしとしとと小雨が降っていた。気温もかなり低い。 「あつあつコーヒーがうまいやん...
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【大正浪漫譚】食卓の大正ロマン ー 浅草オペラとコロッケー

久しぶりの浅草は相変わらず人の海で、365日いつでも縁日のようだ。人力車の車夫たちはおひとり様の私にも元気に声を掛けてくるが、その爽やかな笑顔をすり抜け、私は浅草文化観光センターへ向かった。今日のお目当ては、東京メトロ24時間券。東京メトロ...
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【大正浪漫譚】北風と破れたショール ー 大正乙女の冬支度

窓の外で赤く染まった葉が風にひらひらと舞っている。そろそろ冬の気配が濃くなってきた。冬支度を急ぐ私は、今日は手持ちのショールを陰干しすることにした。衣装ケースの蓋を開けると、冬の装いと約一年ぶりの再会。毎年、この瞬間だけは小さな同窓会のよう...
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【大正浪漫譚】百貨店が見た夢 ー 杉浦非水と三越百貨店

おや、先日購入した物がポストに届いたようだ。冷え込む雨の休日、二度寝を満喫していたが、いい加減に目を覚まそうかと思ったら、スマホの通知が来ていた。 最近の東京は、私にとってすっかりつまらない街になってしまった。円安で訪日観光客が増加傾向なの...
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【大正浪漫譚・愛知編】幸福は我が心にあり ー 橦木館が語る大正幸福論

「ここにはね、トランプのうちハートだけが無いんですよ。幸福は我が心にあり、が彼の処世訓ですからね。ハートは自分で持ってるってことかもしれません」この可愛らしい洋館に着いたときは、白髪の紳士からこんなキザな言葉を聞く事になるとは全く思っていな...
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【大正浪漫譚・愛知編】川上貞奴が紡いだ近代女性の軌跡

「うわぁ、眩し…」私はその色鮮やかなステンドグラスの前で思わずつぶやいた。名古屋市内には個性的で美しい近代建築が点在する、と小耳には挟んでいたが、まさかこんなに個性的なんて。文化のみち二葉館と呼ばれるその場所は、おとぎ話の挿絵に登場しそうな...
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【大正浪漫譚】断髪ヘアを叩いてみれば大正ロマンの音がする

耳のそばでさくさくと軽やかな音がし、自分の黒い髪がはらはらと落ちていくのが視界の端に見えた。「本当にいいんですか?」と何度か聞いたのち、美容師の山田ちゃんは私の髪に鋏を入れた。私の髪質はちょっと難しいらしい。カラーリングもパーマも思うように...
大正浪漫譚

【大正浪漫譚】はいからさんが夢見た自由

かげろうゆらゆら小石川、ハーフブーツに海老茶の袴、頭のリボンもひらひらとこれで決まりの女学生、わたくし花の17才 「お、パソコンで動画見てるなんて珍しいな、なんかあったん?」休日にコーヒーを淹れる事を趣味としている夫が、私の分のカフェオレを...
大正浪漫譚

【大正浪漫譚・銀ブラ編】鬼の如く、恋の如く、地獄の如く

夫と出かけると、大抵いつも鬼の行軍の如く歩く事になる。今日もアンティーク着物で銀ブラ=銀座でブラジルコーヒーを飲み、そのまま帰るつもりだった。しかし、夫が博品館に行きたいと言い始め、私はGINZA SIXに気になっていたコスメブランドの店舗...
ご挨拶&お知らせ

在水一方 紫陽花の季節に想う対岸の友人

こんにちは、宮寺理美です。各種のSNSでは既にお知らせしていますが、この度、私の友人であるキリちゃん、こと黄可児女史の新書、『在水一方 在日本尋探中国歴史』の巻頭紹介文を寄稿いたしました。子供のころから本を読み、いつか本に携わる仕事がしたい...
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