レトロ

大正浪漫譚

【大正浪漫譚・神戸編】ライト建築 ー 光と風のモダンライフ

「この坂やべぇな」「嘘でしょ…勘弁して…」神戸に到着してから坂道を嫌というほど歩いた私は、思わずつぶやいた。芦屋川沿いを歩いている時は気持ちの良い道だと思っていたが、その先のライト坂はかなり急だった。神戸近郊には本当に坂が多い。一歩一歩が重...
大正浪漫譚

【大正浪漫譚・神戸編】港町が開く異国への扉

その喫茶店の重いドアを開いた時、私は思わず小さな感嘆のため息を漏らした。蔦の絡まる赤煉瓦の喫茶店は、物語の始まりを予感させる美しさだった。しかし、その美しさとは対照的に、私の身体はぐったり疲れ息は上がっていたー その理由は10分ほど前に遡る...
大正浪漫譚

【大正浪漫譚】アイスクリームのローマンス

重い玄関の扉を開けると、むわっと熱い空気が顔を直撃した。配達員に感謝しなければいけないと思いながら、玄関先に置かれた小さめの段ボールを回収する。もう9月だと言うのに、まだまだ外に出る気にならない気温だ。届いたのは、私が通販サイトで注文したア...
文化事業紹介

【悪魔に魅了された?芥川龍之介の生涯を追う】たばこと塩の博物館 特別展「芥川龍之介がみた江戸・東京」

そこで、この煙草は、誰の手で舶載されたかと云ふと、歴史家なら誰でも、葡萄牙人とか、西班牙人とか答へる。が、それは必ずしも唯一の答ではない。その外にまだ、もう一つ、伝説としての答が残つてゐる。それによると、煙草は、悪魔がどこからか持つて来たの...
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